武奈ヶ岳
滋賀県比良山系
2002年2月16日(晴れ)
この季節にしてはかなり暖かい日だった。坊村からすぐに御殿山の急坂に取り付くと、木の上の雪がとけてパラパラと小雨状態である。すぐに上着を脱ぎ続いてフリースのセーターも脱ぐ。シャツ一枚で充分の暖かさだ。通常この季節、御殿山付近から見られる樹氷は全く見られず、一部の針葉樹でとけた雪がツララとなって枝からぶら下がっているのみ。空は真っ青の快晴で照り返しが眩しくサングラスがないと目が痛い。ワサビ峠付近で多いところで積雪は2メートルくらいだろうか。ラッセルはしなくてよいが時々腰付近まで雪を踏み抜くことがある。峠で中高年の団体が山頂方面からやってきた。いつものことだが自分たちは下りであるにもかかわらずのぼりの私たちに道を譲ろうとしない。いつもこういうときは強引に正面から登って相手に道を譲らせるのだが、今回は雪道であるということでかなり譲歩して団体が通過するのを待っていた。するとどうだろう。一人のオババが峠の道標の写真を撮るので邪魔だから「どけ」という。それはまさに「どけ」と言わんばかりの言葉で、正確には「ちょっと、ちょっと、そこ、そこ」と私たちを手で追い払うようにするのである。もちろんその前に挨拶もないし、私たちがおまえらのために道を譲っているということなど毛頭思ってない。ここだ私の頭は逆上ブチギレ状態になるのだが、おそらくそのオババにそういう無礼を説明してもなんの事だか理解できないだろうし、そうなるとさらに私の頭は煮えたぎり噴火しかねないのでその場は「コノヤロ!」と心の中で叫びながら睨み返すだけにした。本当に最近こういうマナーの悪さが目立ち、山に来てまで腹を立てなければならない事が多すぎる。家内に落ちつくよう気をなだめられながら、気を取り直して山頂へ向う。私たち夫婦はどちらも周りを見ていない自分勝手な者や不作法、世の中の理不尽な事に対してすぐに逆上してしまうのだが、二人して逆上すると歯止めが聞かないためどちらかが必ずなだめ役にまわる。武奈ヶ岳山頂は好天にも恵まれ大賑わい。展望は最高で、琵琶湖の向には真っ白な伊吹山がはっきりくっきり見え、その右手には霊仙山を筆頭に鈴鹿の山々が。伊吹の左手には遠く御嶽山や白山までもが見える。もちろん京都北山の深い山並みも一望であるが、地味で特徴ある山容がないため人々の目は東の琵琶湖伊吹方面に注がれている。ここでも風がなく暖かいので上着は必要ない。手袋も要らない。大展望を見ながらの熱いラーメンをすするのは本当に旨い。帰路は同じ道であるが時々急斜面で尻セードを楽しみながら下るので退屈はしない。坊村に近づくにつれて登りにはあった道の雪は見事にとけて土と混じりドロドロ道となっていた。

御殿山より武奈ヶ岳を望む 琵琶湖越しに伊吹山 鈴鹿霊仙山を望む 奥は白山か 蛇谷峰方面

     
武奈ヶ岳西南稜 武奈ヶ岳西南稜      



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